一口大って・・・

担当制を行っている園では、一口大・一口量という言葉を聞く。

もちろん、意味は分かる。スプーンを山盛りにしないで、適量を口に運べるように...という意味なのは分かるけれど、その一口大・一口量は本当に子どもに合っているのだろうか?

うちの保育園は子どもたちの一口大にあったスプーンを使って、一口量を教えています。だから、介助スプーンと各月齢にあったスプーンをいくつも用意しているんです・・・という話を聞くと、大切なこと、強調したいところはそこ??とつい反応したくなる(しませんが)。

子どもたちが「あーん」と大きく口を開けた時の口の大きさとスプーンのバランス、そして、一人ひとりの口内の広さの違いは、スプーンにこだわる園ではたいがいみおとされている。

食器にこだわる園の方たちが、研修で保育の映像を見た時にまずチェックするのは食器とスプーン、そして、背もたれがあるか、足台があるか・・・らしい。こどもの肘の角度は、そして、大人が介助するスプーンの角度(!!)は・・・というところに至ると、「それってどうでも良くないですかー?それよりも、この映像が何月のもので、この子が何か月でどういう順番で座っているのかとか、日課がどうなっていて、他子どもたちや大人がどう動いているのかは気にならないんですかーー?」と聞きたくなる。

もちろん、足が床につかないならあった方がいい。その方が座りやすいし背中がすっと伸びるから。でも、きちんと座れないなら抱っこして食べさせた方がいい。「足台があるかどうか」ではなくて、その子がどういう発達だから椅子への移行が可能で、足台が必要なのか、背もたれがあった方が良いのか、という話のはず。

もし、とても口が小さいのなら小さめのスプーンだし、もし、しっかりと口を開けられるなら若干大き目の方が、子どもたちにとっては食べやすい。

そして、そこを若い保育士さんや新しく保育を学び始めた人たちに伝えていかなければ、パターン化してマニュアル化した、子どもを見ない保育が広がっていく。

だいたい、小さなスプーンにちょこんと食材をのせて何度も口に入れられる方が疲れてしまうし、そのテンポが身についてしまう。口の中に入った少しの食材は逆に噛みにくいのではないか?と思うのですが、どうでしょうね??

supu-n.jpg手首を返せればスプーンが正面から口に入るので、適切なスプーンの幅は横幅で判断することになる。これを繰り返していれば、自然と肘も腕も上がってくる。もし、腕が上手いこと上がらないのなら、食事の度に大人が肘を持ちあげるのではなく、あそびの中での姿を見た方がいい。運動発達は?積極的にあそぶか?何で主にあそぶ?などなど

もし、手首の返しが上手く行かなくても、練習していくことで(つまり、食事をすることで)子どもたちが自然に身に付けていく。(ちなみに、お世話あそびの中でスプーンを使うことで身につくわけではない!・・・多少の練習にはなるかもしれないけれど・・・??)

目に見えることの背景を読み取る練習をして、目に見えることだけで良し悪しを判断しない力をつけたいですね。